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2011年7月

2011年7月30日 (土)

東北地方太平洋沖地震の考察


大津波が掘り起こしたもの


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それは日本の政治が国民に冷酷だからです。
マスメディアや政治家に騙されないために、兵頭が状況を斬ります。

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東北地方太平洋沖地震の考察(18)




(前回の続き)

66 12歳政治の4例目

FIFA女子ワールドカップ2011で、なでしこジャパンが世界一の栄冠を獲得した。
前半45分は押しまくられながら懸命にしのいでイーブン。
多分に運にも助けられたが、0-0で前半を終えたことが勝利につながった。

前半は押されっぱなしだったので、実は後半24分でモーガンに1点入れられたところで、わたしはテレビを消して布団に入った。
「心臓に悪い」
ところがどうしても気になって寝付かれない。それで再びテレビをつけると、後半36分の時点で宮間が入れて1-1の同点になっていた。現金なもので、それで再びテレビを見始めた。

1-1のまま延長戦になった。パワフルなアメリカを象徴するワンバクが、前半14分に頭で押し込んだところで、またしてもわたしは見るのをやめた。
「心臓に悪い」
しかし今度は、もしかすると、日本の娘たちは意外なことをやってのけるかもしれない、という微かな望みがあった。アメリカの選手の疲れ切ったような姿も、その淡い期待を根拠づけるように思われた。

頭がさえて寝付かれない。もうどうせ朝である。起きて水を一杯飲み、しばらくしてテレビのスイッチを入れた。すると澤が延長後半の12分に1点入れて同点にした。
相変わらずアメリカの猛攻が続いていた。懸命に守る日本。延長後半のロスタイムに入ったところで、岩清水がレッドカードで退場させられた。このときである、わたしは日本のPK戦での勝利を確信した。

これはどの報道も指摘していないが、アメリカは日本のゴールキーパーに上背がないことに着目して、しきりにクロスバーぎりぎりにシュートし続けていた。明らかに監督のミスである、とわたしは思った。この作戦はPK戦でも続くと思われた。すると、うまく行けばふたりほどクロスバーの上に打ち込んで失敗してくれるかもしれない。

PK戦は安心して見られた。結果は、宮間、永里、阪口、熊谷が蹴って、日本が 3-1で圧勝した。戦績は以下のとおり。
アメリカ ×  ×  ×  ○
日本    ○  ×  ○  ○
結果はわたしの思った通りになった。日本が勝利した。その日のうちに2回も最初からビデオを見直し、劇的な試合を堪能した。
「心臓にいい」

野球や柔道でもそうだが、国際試合になると、世界中の人がナショナリストになる。この日の未明、わたしも単純なナショナリストのひとりだった。しかし、画面で見るかぎり、アメリカ選手も褒め称えておかねばならない。スピードとパワフルな一面ばかりが強調されるが、技術や冷静な試合運びも立派だった。とりわけキャプテンのワンバクは輝いていて、試合後のセレモニーで澤をリードしていたのは凄い女性だと思った。悔しさも憤りも、少なくともセレモニーが終わってピッチを去るまで出しておらず、たいした女性だと思った。

来年のオリンピックでは日本は徹底的に研究され、目標にされる。アメリカやドイツ、フランスの挑戦を退けて金メダルをとるには、さらなる技術の向上(日本は不用意なパスミスが多く、そこから失点につながるケースがあった)と挑戦してくる外国勢の研究が欠かせない。監督の佐々木則夫はやるだろうが、やったとしても、オリンピックの金メダルは容易なことではないだろう。

ともあれ、選手たちは帰国した。
2位のアメリカの選手たちはチャーター機で。
1位の日本の選手たちは一般の旅客機で。しかも半分の選手はエコノミーで。
世界でもっともメジャーなスポーツで世界一になったのに、政府は凱旋パレードを企画することもしない。援助らしいものは何もしなかったくせに、必ずこういったときは、世界一自国の国民に冷酷な国の、総理が人気取りに顔を出してくる。菅直人は早速なでしこジャパンを官邸に呼んで、テレビカメラに収まって政権浮揚にちゃっかり利用した。

これは何もスポーツに限ったことではない。科学技術の分野でも、蓮舫前行政刷新相が事業仕分け第1弾で、2009年11月に「2位じゃだめなんですか?」と嘯いて予算の大幅カットに乗り出したことは耳目に新しいことである。この女はスポーツ振興費なども削減していて、なでしこジャパンが世界一になると、18日早朝に、「なでしこJapan、優勝!! すごいです」とぬけぬけとツイッターに書き込んだものである。国民をバカにして、いかにもいい政治をしているように見せかけるだけの、大方の民主党政治家の手法は、すでに国民に見破られているのだ。

ツイッターには「スポーツ振興金をゴッソリ仕分けられたなでしこジャパン。給料は0円~10万円の極貧生活」とか、「蓮舫議員の夏のボーナス614万円」「あなたが言える立場ですか? スポーツ振興を仕分けした本人が白々しい」「えっ? 1番駄目なんでしょ? どうして喜ぶの? 白々しいわ!」「スポーツ振興金をゴッソリ仕分けして、外国人献金をガッツリ頂いているあなたに『ジャパンおめでとう』とは死んでも言って欲しくありません」などといった非難が書き込まれた。

全盛期の黒沢明が映画製作費に窮していたとき、手を差し伸べたのはアメリカやフランスやロシア(旧ソ連)であった。日本政府は黒沢の窮状に一顧もしなかった。自国の天才も、他国が評価して初めて気づき、気づいても決して援助しない。日本の政治家に関心があるのはほとんど政権浮揚や税収につながる話である。政治家のレベルが12歳の哲学・知性なのだ。

12歳の政治がなでしこジャパンに国民栄誉賞を与えるべく考えたのも、帰国後のなでしこフィーバーにびっくりして、政権浮揚に利用できると踏んだからにすぎない。野球のサムライジャパンは二度も世界一に輝いたが、今ほどマスメディアが騒がなかったので、政権浮揚の材料にはならず、内閣の誰も国民栄誉賞とはいわなかった。べつになでしこジャパンの受賞に反対しているわけではないが、ほんとうに公平と公正に欠ける賞ではある。


67 12歳政治の5例目 牛肉に広がる放射能汚染

日本の農政は長い間「NO政」と言われてきた。農民のための、そして国民のための政治など、これまでもなかったのである。福島原発後の政治状況で、もっとも弱い環こそ、この「NO政」であったが、これまでは経産省の陰に隠れてあまり目立っていなかった。今回、その貧弱な「NO政」の現実が衆目のもとにさらされることになった。

これまで「NO政」は、牧草と乾草の注意はしても、稲わらの注意を農民に対してしてこなかった。セシウムのことなど農家は知らないし、もともとスピーディ予測図の情報など隠して、嘘を吐きまくってきた政府なので、これはすべて政府・「NO政」の責任である。犯罪的なのは、菅直人を初めとして現在の民主党が、マスメディアを除いた一部の日本メディア、とりわけネット論壇や自由報道協会や海外メディアの指摘を無視してきたということである。初めて気づいた、というのではなかったのである。それも3月の原発事故直後から、つとにネットでは今日の危険が指摘されていた。

政府はこれまで牧草や水についてはモニタリングの対象にしていたが、稲わらは対象から外していた。農水省や政治家(とりわけ被害者面ばかりしている被災地の政治家)たちの責任は重いといわねばならない。

テレビのニュースで「日本の牛肉は食べたくない」とひとりの主婦が語っていた。これは現在の日本人の大半の思いであろう。原発人災以前は、安全な食材の代名詞のようになっていた日本の食材が、今や世界中から危険視される代物になってしまった。ところで、この主婦の感想自体が政府とマスメディアに汚染された危険な思想なのである。

放射性セシウムは稲わらだけを汚染しているのではない。空気からも水からもくる。農家のなかには、一般の食材の余りを家畜に与えている農家も多い。馬や豚、鳥といった家畜はもちろんのこと、すべてのペットに汚染の可能性があるし、人間とて例外ではないということだ。さらに福島県で生産されたパソコンや車なども汚染されている可能性がきわめて高い。

福島原発の爆発直後に、福島県で現地生産されているパソコンが、極端に値引きされて販売されていたことがある。電気量販店では「福島支援」と紙が張り出されていたから、食材の「福島支援」とまったく同じ動機である。

深刻なのは、今日のように「セシウム汚染の稲わら・肉牛・飯舘村」と政府と御用メディアが煽っているときは、ほんとうは彼らが、もっと重要で深刻な事態を隠蔽し、嘘を吐いているとき、ということなのである。深刻なのは福島市など北部の住民に及ぶ体内被曝である。それを取り上げないのは、菅直人と財務省、農水省が、国民の生命よりも災害補償を重視し、恐れているからにほかならない。 

情けない国である。何が情けないのか。政治が情けないのである。
原子力行政は政治が主導し、企業と官僚、学会、マスメディアが利権に群がり、国民の税金を湯水のように浪費してきた。かれらは利権のおいしさが忘れられず、まだ原発推進を諦めてもいない。菅直人の「脱原発」など、もはや誰も信じていない新たな詐欺にすぎない。菅直人とかれの内閣の詐欺は、菅直人ひとりを悪者にして、同罪の内閣・民主党員が「辞めろ、やめろ」と、はしゃいでいるが、内閣の誰一人として菅直人に抗議して辞任しないところに現れている。このままずるずると辞任を引き延ばし、選挙の直前になって新たな代表を選んで、またぞろ国民を騙そうというのであろう。魂胆が見え透いているのだ。

福島県を初めとして被災地の住民は、これから起こるであろう長い賠償金裁判に備えて、購入食材等のレシートの保管をしておかねばならない。また体調の変化をきたし、病院に行ったら、いつ、どこの病院にかかったか、受診証明の様々なデータの保管をお勧めする。病院にかからなくても、体調が悪くなったときは、日記をつけ、大切に保管しておくことだ。食べた食材や体調の変化を記録した日記も十分に裁判の証拠になる。

整理の苦手な人は、段ボール箱に「裁判資料」とでも書いて、とにかく3.11以降の自分の生活と健康に関する資料をすべて放り込んでおくことだ。これでも十分に役立つ。もっとも恐れなければならないことは証拠資料の散逸である。

テレビを見ていたら、福島県の一部の村で、当日の放射能汚染の数値が掲示板に張り出されていた。これは賠償金裁判の強力な武器になる。ぜひとも複数の村民で記録に残しておくべきである。何年か後には、証拠は消去されて、どこにも何のデータも残っていないという可能性大である。デジカメ・携帯を持っている人は、日付も残るようにして撮影しておくことをお勧めする。
もしボランティア等で現地に行かれたら、ただ肉体作業だけではなく、携帯等で放射能汚染を示すデータの記録も心がけていただきたい。将来、被災地の住民に、ほんとうのボランティアだったと感謝される事態が来る可能性大である。
(続く)




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2011年7月16日 (土)

東北地方太平洋沖地震の考察


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東北地方太平洋沖地震の考察(17)




65 12歳政治の3例目

原発2号機が破損した当日の3月15日時点で、放射能汚染が原発から北西方向を中心に広がることを、政府は知っていた。これがすべての出発点である。マスメディアは、菅政府がその情報を国民に隠蔽し、情報公開したのは4月11日で、約1か月後であったといっている。しかしこれは政府のみならずマスメディアが責任から逃げるための嘘である。

3月15日午前6時すぎに原発2号機の圧力抑制室が破損した。約3時間後に正門付近で、放射線量が1時間あたり10ミリシーベルト超まで急上昇した。 保安院は破損の影響を調べるため、同日午前7時前に試算した。 それによると、同日午前9時から24時間後までの間に、「放射性チリ」は、原発を中心にした単純な同心円状ではなく、とくに北西方向(宮城県方向)に汚染が流れていくことが予測された。

ところが、菅内閣は、放射能汚染が原発から北西方向に「放射性チリ」が広がることを知っていたのに、福島県民に対して、同心円状にどの方向でもいいから、とにかく原発から遠ざかれば安全だと嘘の情報を流した。テレビや新聞で東大や東工大の教授たちがしきりに次のように喋ったのを覚えている読者もまだいるだろう。

「放射線の強さは距離の二乗に比例するので、遠くに逃げれば安全です」

「つまり10キロ地点から20キロ地点に逃げると、被曝量は4分の1に減り、レントゲン撮影に日々関わっている医者よりも安全になります」

この嘘の情報の結果、北西方向(宮城県方向)に逃げ、放射能汚染の只中に居続け、内部被ばくした住民が出ることになったのである。

つまり、政府は、何の対応もとらなかったのではない。嘘の情報を流すことで、北西方向にある福島県飯舘村など5市町村の住民を内部被ばくにさらしたのである。

菅内閣がほんとうに隠しているのは、嘘の情報を流し、住民を内部被ばくにさらしたという失政である。この失政を、スピーディによる予測情報公開の遅れにすり替えている。細野豪志首相補佐官(当時)は、記者会見で「国民がパニックになることを懸念した」ため情報公開を遅らせたのだと説明したのがそれである。

細野のような路上キス男が出てきて、過去のスキャンダルはすっかり忘れて「民は知らしむべからず、由らしむべし」といった、孔子の誤読(孔子の語った本来の意味は、「人々を頼らせることは容易だろう。しかし、理解してもらうのはむずかしい」という意味である)に基づく三流の政治的段平を振り回すのを見ると、この国はもうだめだという思いを強くする。細野少年がいっていることは、パニックになるから、むしろ内部被ばくさせた、というのと同じなのだが、真実は、嘘の情報を流して国民を内部被ばくにさらし続けた、ということである。

菅内閣は、理念としては情報開示を掲げてきた。しかし、いざ現実に遭遇すると、自分の無能を隠すために情報を隠すのみか、嘘の情報を流し、ほとぼりが冷めた頃になって、あなたたちがパニックにならないためにいわなかったのだ、と自己正当化を謀った。卑劣にも、冷酷を思いやりに、失点を得点に変えたのである。これが、いうこととやることがまるで違う、未熟で冷酷な民主党の政治である。成熟の欠片もない、マッカーサーのいう、12歳の政治なのだ。

現在、公表されたスピーディ予測図は福島県だけである。他府県はどのようになっているのか。民主党政権は、今はいったいどんな情報を隠蔽し、嘘を吐き続けているのか。たっぷり国民に放射能を被ばくさせたのちに、何か月も何年もたってから、あなたちがパニックにならないために公開しなかった、わたしたちだけ利用させてもらいました、といわれたのではたまったものではない。スピーディには税金が投入されている。そして細野たちは国民に奉仕すべき公僕である。菅、細野、経産大臣の海江田、高木義明文部科学大臣たちには徹底的に情報を開示すべき義務があって、隠蔽する権利や、まして嘘を吐いて国民を内部被ばくにさらし続ける権利などはないのである。

嘘の情報を流して県民を内部被ばくさせたことと、何も対策をとらずに放置したこととは違っている。この未熟な12歳の少年政治が生んだ冷酷は、けっして許されるものではない。12歳の政治は、パニックになるからと、嘘の情報を流したのみならず、何も対策をとらずに住民を被曝するままに放置したのであった。

ここで武田邦彦の意見を聞いてみよう。
武田は「原発事故中間まとめ(4) 「悪意」か? 私たちの政府」のなかで次のように書いている。

「3月11日、福島原発が時々刻々、破壊に向かっているとき、発電所と政府は共に国民に事実を知らせなかった。
1)発電所長は消防に通報しなかった。
2)政府は国民に危険を知らせなかった。
しかし、この二つならまだ「準備不足」とか、「普通に見られる隠蔽体質」とも言えるが、逃げる方向について政府が発表したとき、私は「まさか!」と耳を失った。
原子力の専門家ならすべての人が知っていることなので、「悪意」としか考えられないが、本当だろうか?
・・・・・・
「放射線」というのは「光」だから、自分の目で福島原発が見えなくなったら、「福島原発から直接来る放射線は来ない」。
だから「被曝する」のは「放射性チリ」からだ。
原発が爆発するとき、原発の建物は「天井方向に抜ける」ように設計されている。
これは爆発の可能性のある建物を設計するときの常道で、「爆発のエネルギーが原子炉や人のいる下の方に行かないように」という配慮である。
福島原発の水素爆発でも、屋根が抜けてまっすぐ上に100メートルほど煙(放射性チリ)が舞い上がった。
もし、そのまま無風の「状態」が続けば、吹き上がった放射性チリの「粒」はそよそよとそのまま原子炉建屋の中に帰って行っただろう。
でも、現実には無風の状態がそれほど長く続くわけではない。上空にまっすぐ上がった放射性チリは、風に流されて徐々に西北(一部は南)に向かった。
その時、政府は驚くべき発表をしたのである。それは、
「放射線の強さは距離の二乗に比例するので、遠くに逃げれば良い」
ということであり、それを受けてNHKのテレビでは東大教授が、
「10キロ地点から20キロ地点に逃げると、被曝量は4分の1になります」
と解説をしていた。「かけ算」をせずに1時間1ミリシーベルトを「レントゲンの600分の1」などと言っていた時代だ。
それを真に受けた多くの人たちは、
「原発から遠くに逃げろ」
と思ったのは当然である。
これほど簡単なことを間違えるはずはないから、どうも「悪意の政府」、「鬼の東大教授」のように見える。
なぜなら、「正しいことが判っていて、わざと国民がより多く被曝するように指導した」からだ。
原発の事故では「原発を背にして、遠くに逃げる」のはダメである。
(中略)
つまり、
1)風下に当たっている人は、原発から遠ざかれば遠ざかるほど、長時間被曝する。
2)「横に」10キロも逃げれば、被曝しない.つまり「原発から遠ざかる」のではなく、直角に逃げろということだ。
3)風下の当たっていない人は遠ざかっても関係がない、
ということが判る。
私が最初のころ、火山の噴煙の動きを貼りつけて「風下はダメだ」と言い、気象庁に「風の向きを予報してくれ!」と叫んだのはこのことだ。
気象庁は知らない顔をしていた。彼らも放射性チリの流れを知っていて、言わなかったのかも知れない.
・・・・・・・・・
もちろん、原子力安全委員会、原子力保安院は知っていた。専門家集団であり、普段から原発のシビアーアクシデント(大事故)を考えに考えているのだ。
こんなことを知らなければ職務が遂行できない。私は彼らが知っていたことを知っている。
ということは、国民がより多く被曝するように「放射線は半径の二乗で…」と言い、「遠ざかれ」と言ったと思わざるを得ない。
事実、それを信じた首長さんは住民を連れて原発から遠ざかろうとして、さらに被曝した。
何ということだろう!
万が一、今回の事故で病気の人がでたら、政府と安全委員会は「傷害罪」ではないか? あちらに逃げれば火傷をすると知っていて、その方向に逃げるように指示する人などいるだろうか?
何でこんなに大きな間違いをして、平気なのだろうか? 今からでも修正しておけば、今後も役立つのに、なぜ謝罪しないのだろうか? 
・・・・・・
今回の事件は、多くの面で、「一体、政府とは何か?」、「知識とはなにか?」を訴えているように思える.
(平成23年6月9日 午前8時 執筆)」

何年か後に内部被ばくした住民によって、裁判が起こされるにちがいない。菅、細野、経産大臣の海江田、高木義明文部科学大臣、枝野官房長官たち、それに気象庁のトップは、責任を問われることになる。同時に原子力安全保安院、原子力安全委員会とともに、マスメディアで嘘の情報を発信し続けた東大を中心とする学者たち、マスメディアの責任も問われることになる。

ところで、政府が未熟で情報を隠蔽する国では、けっして子供の尿検査も公的機関に任せるわけにはゆかない。「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」のメーリングリストで応募した、福島在住の6歳~16歳、男子6名、女子4名の合計10名の尿検査は、フランスの放射線監視団体ACROに送った行われた。その結果、子供たちから、セシウム134、137が検出された。日本政府の非人間的な冷酷は、世界の知るところとなった。

現在、菅直人を辞任させるために、かれが辞任の条件として挙げた、2次補正と特例公債法案、再生可能エネルギー特別措置法案の早期成立を促す声がある。しかし3法を通せば、菅直人は喜んで次の課題を口にするだけである。これまで菅直人の詐欺的手法は、いかに人格の崩壊した卑劣な人物であるかを物語っている。わたしたちも、いい加減に何度も騙される12歳の政治をやめなければならない。

菅直人はけっして辞任はしない。一事不再議に法的拘束力はない。もう一度不信任案を上程し、可決させることである。解散になれば、わたしたちは反増税、脱原発をかけて戦う政党を支持せねばならない。

小沢一郎よ、新党を作るというのが最後のキモである。いまさら泥舟の船長になったところで、所詮、沈む船である。かつて亀井静香が「自民党がやったことと反対のことをやれば成功する」と語ったことがある。今の民主党はその自民党政治そのままであり、部分的には昔の自民党よりも悪くなっている。ボートがあるうちに仲間と脱出すべきである。そして次の選挙は、増税反対、原発反対を明確に唱えて戦うべきである。震災復興のために、岩手、宮城、福島と、被災者に学びながら国会を開くのも、夫子なら出来るだろう。民主党オーナー筋(鳩山)に気をつかっていると、小さくまとまって一蓮托生になる。
(続く)




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東北地方太平洋沖地震の考察


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東北地方太平洋沖地震の考察(16)




(前回の続き)


(危機のなかの癒やしジョーク)

63 詐欺師が自分のために隠す最高機密

首相「うちの家内の後を付け回す怪しげな集団の調べはついたのかね。どこにでもついてきて気持ちが悪いというんだ。買い物にまでついてきて、しかも同じものを買うというのだからね」
官房長官「調べはつきました。しかし、これは法的に縛ることはできないと思います。奥さんにつきまとう集団は、普通の家庭の主婦たちでした。食材の放射能汚染を心配されていて、菅総理と同じものを食べていれば間違いないだろうと考えて、奥さんのあとをつけられたらしいですね」


64 12歳の政治

1951年5月に、マッカーサーは上院の聴聞会に出席した。そして「近代文明の尺度で測れば、われわれは45歳で成熟した人間であるのに比べると、日本人は12歳といったところ(like a boy of twelve)だ」と発言した。
この発言を中学校の授業で紹介した時、その社会の教師は、これがどういった意味かは説明しなかった。それでわたしは複雑な思いに駆られたことを覚えている。漠然と感じたのは、戦勝国が敗戦国を見下した発言だというものだった。しかし、長い年月を経て、この発言を日本政治の幼稚さ、未熟さと解釈すると、正鵠を穿っていると思うようになった。
公聴記録でマッカーサーは、同じ敗戦国のドイツと比較しながら次のように発言している。

「そうですね、ドイツの問題は、完全に、そして全面的に、日本の問題とは違っています。ドイツは成熟した人種でした。もしアングロ・サクソンが人間の年齢で、科学や芸術や宗教や文化の面でみて、まあ45歳であるとすれば、ドイツ人も同じくらい成熟していました。しかし日本人は、時間的には古くからいる人々なのですが、指導を受けるべき状況にありました。近代文明の尺度で測れば、われわれが45歳という成熟した年齢であるのに比べると、日本人は言ってみれば12歳の少年と言ったところでしょう」

「指導を受ける時期というのはどこでもそうですが、日本人は新しい規範とか新しい考え方を受け入れやすかったのです。日本では、基本的な考えを植え付けることができます。日本人は、柔軟で、新しい考え方を受け入れることができるほどに、白紙の状態に近かったのです」

「ドイツ人はわれわれと同じくらい成熟していました。ドイツ人が現代の道徳を怠けてないがしろにしたり、国際的規範を破ったりしたとき、それは彼らが意図的にやったことでした。ドイツ人は、世界について知識がなかったからそうしたことをしたのではありません。日本人がある程度そうだったように、うっかり、ついそうしてしまったというのではありません。ドイツ人は、みずからの軍事力を用いることが、自分の望む権力と経済制覇への近道と考え、熟慮の上での政策として、それを行使したのです」

「ドイツは言うなれば確信犯で、冷徹に国益の損得勘定を考えてああいう悪いことをやった。日本はそうではない。まだ国際社会に出て間がなくて、ちょっと道を踏み外してしまった。でも、自分が占領統治をして良い国になったのだから、大丈夫だ」

「日本はまだ12歳の少年で、まだ教育可能で、覚えが早くて優等生だ」

これを日本擁護として解釈する一部の政治家・学者がいるが、そういうことをいうから「12歳の少年」などといわれるのである。アングロサクソンもドイツも「45歳」で日本は「12歳」という民度の比較に、日本擁護を見るのは無理である。かれらはアメリカのエージェントなのだろう。

「12歳の少年」という喩に、戦勝国の高揚感、敗戦国への侮蔑を読みとるのは誤読である。その証拠に、マッカーサーの、同じ敗戦国ドイツに対する分析はまったく異なっている。マッカーサーは冷静に、かつ正直に自分の分析を語ったのである。膨大な機密情報の分析から浮かび上がる日本政治は、大人に立ち向かう少年の姿を彷彿させるものであった。

深刻なのは、日本政治の幼稚さ、政治的戦略や構想力の希薄、自国民への愛情の希薄は、今日にいたっても改まっておらず、わたしたち国民も、政治に対する民度という点では、戦前からあまり進歩していないということである。

未熟な政治の1例目。
7月3日のことである。復興担当大臣の松本龍が、就任後初めて、宮城県庁を訪れた。しかし、部屋に入ったところ、村井知事が出迎えていない。腹を立てた松本少年は知事を叱責し、その言動を批判されて辞任するという自爆テロを起こした。

テレビを見ると、経緯はこうである。
部屋に入った松本少年は、
「(村井知事が)先にいるのが筋だよな」
と途端に不機嫌になっている。
遅れて部屋に入った村井知事が握手を求めると、松本はそれを拒否した。そして要望書を受け取ると、松本はこういった。
「(水産特区は)県でコンセンサスを得ろよ。そうしないと我々は何もしないぞ。ちゃんとやれ。お客さんが来るときは、自分が入ってきてからお客さんを呼べ。長幼の序がわかっている自衛隊なら、そんなことやるぞ。しっかりやれよ」
それからまわりの記者を見て、こういった。
「今の最後の言葉はオフレコです。書いたらもうその社は終わりだから」
松本は、岩手県の達増知事に対しては、仮設住宅の要望をしようとする知事の言葉を遮り、
「本当は仮設はあなた方の仕事だ」
と言い放った。仮設住宅での孤独死対策などの国の施策を挙げ、
「国は進んだことをやっている。(被災自治体は)そこに追いついてこないといけない。知恵を出したところは助けるが、知恵を出さないやつは助けない。そのくらいの気持ちを持て」
と命令口調で述べた。また、後の記者会見では、
「(自分は)九州の人間だから、東北の何市がどこの県とか分からない」
と話した。九州の人間でも小学校高学年になると、東北の県庁所在地や市の名前、工業都市、山脈、河川、名所旧跡ぐらいはよく知っている。松本の学力はそれ以下だということだ。

まるで人ごとのような言い方だ。自分の問題になっていないのである。被災地の復旧・復興が遅れる筈である。これなら政府はいらないことになる。
それにしても、そこらのおっさんもおばさん以下の人間が政治家になり、大臣にまでなっていることが、これでわかる。被災者への同情も憐れみもシンパシーもない人間が、復興担当大臣になって指揮をとる。そして現地にいってサッカーボールを蹴ってパフォーマンスに興じ、知事を相手に偉そうにやくざ口調で「知恵を出せ」とふんぞり返る。ここに民主党の惨状と菅直人の罪悪が象徴的に表れている。憲政史上、最低最悪の政党であり、内閣である。党の綱領すらない未熟な12歳の政党であり、内閣なのである。

民主党の国会議員が傲慢であるという評判は以前からあったが、いっそ党名を変えたらどうか。民主主義のイロハもわかっていない未熟な幹部によって運営され、それに対して、これはおかしいという声がひとつの大きな勢力にならないのだから、この党名自体が国民を騙す詐欺の役割を担っている。松本は、辞任して優雅な議員生活に戻ることは許されない。松本は議員を辞職して政界を去るべきである。

未熟な政治の2例目。
6月28日(火)、民主党の両院議員総会が開かれた。
両院議員総会に先立ち、小沢系グループ「一新会」「北辰会」の約60人が国会の会議室に集まった。そして「完無視」ならぬ「菅無視」作戦を練ったという。
「辞めることが決まっている首相をあえて追及しないという作戦はどうか…」
一人がこう提案する。すると一新会副会長の福田昭夫衆院議員が「無視して窮地に陥らせる…。いいアイデアだ」と称賛したという。追及の矛先は岡田克也幹事長ら執行部にだけ向け、首相を孤立させることになったという。「政治ごっこ」である。このレベルの低さは、にわかに信じがたいほどだ。総会を開く前から、すでにガス抜きは追及する側でも決まっていて、そのことに無自覚だったのだから、もはや絶望的である。

橘秀徳が、浜田の政権入りを追及し「浜田氏一人が抜けてきたところで、今後の自民党との関係をどうするのか。本意を語ってほしい」と安住淳国対委員長に求める。すると安住は苦笑しながら「あなたと同じ考えだが、男は黙って頑張るしかない」と答え、拍手が上がった。めでたし、めでたしである。12歳の少年たちのやりとりなのだ。

笠浩史文科政務官は、会期を延長しても本会議が開かれていないことを指摘する。「浜田氏の件が政治空白をもたらしたのだから、責任を取って首相は真剣に答えるべきだった」まだ詐欺師に幻想をもっているのだから、甘いという以前に辟易させられる。このレベルだったら解散の脅しがきく筈だ。

詐欺師菅直人はまたもや詐欺師としての本領を十分に発揮して、用事があるからと、さっさと議場を途中退席した。残ったピエロ鳩山の支持者たちは、詐欺師に罵声を浴びせるが、もともとガス抜きの共犯者でしかなかったのだから、総会は詐欺師の目論見通りにめでたく終了した。
何の意味もない、ガス抜きのためだけのセレモニーだった。

それを老獪な政治と一部のマスメディアが賞賛している。
そうなのではない。現在、解散をすれば民主党は惨敗する。民主党の国会議員がもっとも恐れているのは解散である。詐欺師菅直人は、辞任を迫る動きに対しては、解散カードをちらつかせる。これでいっぺんにお坊ちゃんとお嬢ちゃんの党派は振り上げた拳を下す。つまりトップも党員も、国家や国民よりもわが身のことを優先しているのだ。これが民主党の、そして我が国の政治与党の現実である。

このような与党と首相の政治を老獪として評価するのは、自分さえよければ国や他人のことなどどうでもいいという卑劣な空気が国全体を染め上げて行く恐ろしさに、すでにマスコミ自体が染まっていて無自覚だからである。九州電力のやらせメールの問題も、社長の辞意の撤回(世間の風当たりを九電に向けて経産省と内閣が生き残る)も、その一例である。

自分さえよければ国などどうでもいいカルテル企業のマスコミにとっては、まさに菅直人は鏡に映った自分であり、老獪に見えてしまうのであろう。
(この項続く)




今日も最後まで読んでくれてありがとうございます。

 年々にわが悲しみは深くして
   いよよ華やぐいのちなりけり
           岡本かの子

また、面白い文章を書きますね。
みんな、あしたこそ、幸せになあれ!

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